【メンテナンス】バックフラッシュ(グループヘッド内部等の清掃)〈週1回実施〉Rancilio Silvia Pro X
Rancilio Silvia Pro Xのバックフラッシュは、グループヘッド内部等の汚れ(コーヒーかすや油分)を除去し、抽出品質を維持するために週1回実施しています。業務で毎日何杯も抽出する場合は毎日を推奨します。マシン寿命を延ばしましょう。
バックフラッシュとは
毎日のエスプレッソ抽出でコーヒーかすや油分が蓄積することで、雑味や目詰まりによる故障の原因になります。バックフラッシュ(逆流洗浄)を行うことでキレイにします。
グループヘッド:前面の抽出口。お湯を均等供給。

真鍮の部分がグループヘッドで、ポルターフィルターを固定する部分になります。お湯をシャワースクリーン(網)を通してコーヒー粉に均等に供給し、抽出を制御します。ガスケット(硬めのゴムのOリング)は、グループヘッドと密着させ約9気圧の抽出圧を逃さない大事な部品です。これらを清掃します。
ソレノイドバルブ:内部3ウェイバルブ。圧力解放役。


電磁バルブ(3ウェイバルブ)で、抽出終了後に圧力を大気に逃がします。抽出後にぷしゅーと空気と水が抜けます。これによりポルタフィルターの取り外しがスムーズになります。バックフラッシュで洗浄対象の中心部品となります。
ディスチャージパイプ:下部排水管。

水を排出するパイプです。真ん中あたりから排出されます。
バックフラッシュと石灰除去の違い
バックフラッシュはコーヒー由来の有機汚れ(オイル・粉末)を逆流洗浄。石灰除去(デスケーリング)はボイラー内の水垢を酸で溶かす別作業です。混同せずそれぞれ実施しましょう。
| 項目 | バックフラッシュ | 石灰除去 |
|---|---|---|
| 対象汚れ | オイル・粉末 | 水垢(ミネラル) |
| 頻度 | 週1回 or 毎日 | 1ヶ月 |
| 使用剤 | 粉末 or タブレット | クエン酸等 |

必要な洗浄剤と道具
洗浄剤


CAFIZA(カフィーザ)はエスプレッソマシン用の特殊な洗浄剤であり、代替品として一般的な家庭用洗剤や食品(クエン酸など)は全く推奨されません。エスプレッソマシンの内部構造や材質に適した専用の洗浄剤を使用することが重要です。マシンの故障や材質の劣化を招く恐れがあるため、メーカーの指示に従ってください。
ラバーブラインドディスクとシングルバスケット

付属として付いてくるラバーブラインドディスク(左)とシングルバスケット(右)です(写真はRancilio Silvia付属の物)。ラバーブラインドディスクを利用することで、抽出口を防ぎ逆流させます。他にブラインドバスケットと呼ばれる穴の開いていない専用のバスケットもあります。
ブラシ

グループヘッド掃除用のブラシ。付属のブラシ(下)は使用せず、丸いブラシ(上)を使用しています。付属のブラシはやけどします。柄が長いタイプもオススメです。
詳細手順(F.01:バックフラッシュ洗浄)
Rancilio Silvia Pro Xは、バックフラッシュを行うプログラムがありますので、手順に沿って実施していきます。下記は、設定変更やプログラムを表しています。又、エラー表示を一緒に記載しておきます。
| メニュー | 説明 |
|---|---|
| t1 | コーヒーの温度変更 (85~100℃/1℃単位) |
| t2 | スチームボイラーの温度変更 (120~125℃/1℃単位) |
| F.01 | バックフラッシュ洗浄 「CL1」サイクル1・・・洗浄剤で洗浄 「CL2」サイクル2・・・ヘッドお湯洗浄 「CL3」サイクル3・・・排水お湯洗浄 |
| F.02 | 起動タイマーの管理 (オフまたは 0.5~24 時間/0.5 時間単位) |
| F.03 | コーヒーボイラーを空にする |
| F.04 | スチームボイラーを空にする |
| F.05 | 自動シャットダウンの管理 (オフまたは 15、30、60、120 分) |
| F.06 | 温度単位の変更 (-:華氏/+:摂氏) |
| F.08 | ソフトインフュージョン(蒸らし機能)の設定 (OFF または 2~6 秒/1 秒単位) |
| エラーコード一覧 | 説明 |
|---|---|
| H2O | タンクに水がない |
| E01 | スチームボイラー水入れ不具合 |
| E02 | コーヒーボイラー加熱不足 |
| E03 | スチームボイラー加熱不足 |
| E04 | コーヒーボイラー過熱 |
| E05 | スチームボイラー過熱 |
| E06 | スチームボイラー温度センサー不具合 |
| E07 | スチーム温度センサー不具合 |
| E08 | コーヒーボイラー温度センサー不具合 |
| E09 | コーヒー温度センサー不具合 |
エスプレッソマシンを抽出温度まで上げる。




① -ボタンと+ボタンを同時に 3 秒間押す。
「t2」表示になる。
②+ボタンを1回押し「F.01」を表示させ、抽出ボタンを押します。



洗浄作業。



③水洗いでキレイにし、ラバーブラインドディスクは外す。
④マシンにセットし、抽出ボタンを押す。


グループヘッドのお湯洗い作業。

⑤水洗いでキレイにし、ラバーブラインドディスクを置く。
⑥マシンにセットし、抽出ボタンを押す。

バルブ・排水のお湯洗い作業。

ぬめりがある場合、ラバーブラインドディスクの有り、無し1回ずつ10秒程度お湯を通します。

トラブル対処法
| トラブル | 対処法 |
|---|---|
| 泡溢れ | 洗浄剤の入れすぎ。洗浄剤無しで実行する。 |
| 圧力上がらず | 抽出圧漏れ。グループヘッドのブラシ洗浄、ガスケット交換、シャワーヘッド交換 |
| 異音・漏れ | バイブレーションポンプ交換、バルブ交換 |
| ディスチャージ(排水口)詰まり | 針金清掃、デスケール(石灰除去)併用 |
